怪鳥インコのブログ

お勧めラノベ紹介

ルカ ー楽園の囚われ人たちー

はい、今回もコメディ以外から。
近未来家族もの…って言うのかな?『ルカー楽園の囚われ人たちー』を紹介します。
内容は、最後の人類である少女と幽霊達が一緒に生活していくというもの。何気ない日常の中に終わりや悲しみが垣間見える系、というやつですね(そんなジャンル名はない)。

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似たような映画とか探せばいくらでも見つかりそうですが、この作品は「全体的に普通な代わりに、ここはずば抜けて良い!」というシーンが各所に散りばめられています。
この作品はデビュー作らしいので、だからこそこなれた作家には少ないアンバランスな魅力があるのでしょうか。言うとネタバレになるので、めちゃくちゃ曖昧な表現になってしまいましたが…まぁ面白いですよ、と(使えねぇ)。

一つだけ例を挙げると、この作品の視点者は女の子でも幽霊でもなく、シェルターを管理するコンピューターだったりします。そのコンピューターが中盤まで全く話に関わってこないなどこなれた作家ならやらなそうなことを沢山してきますが、それ故に生まれる魅力も多いわけです。この前『86』の紹介で言った、距離感を楽しむ、などですね。
そういえばこれも電撃大賞作だったような?審査員がこういうの好きなのかもですねw

まとめると、均整がとれてない分、部分的なところの破壊力が高いラノベ。感動できるのが分かっても普通の作品にはなかなか入れづらいシーン、なども多い気がします。
中学生か高校生の頃に読みましたが、荒筋知った上で読んだら最初の4ページくらいで涙目になった記憶があります。まぁ私は特に涙もろいほうですが…。
この前アニメ化した『終末何してますか?救ってもらって良いですか?』は一巻しか読めていないのですが、個人的にはあれの一巻よりも好きでした(あれは二巻以降がキモなのでしょうが)。似た傾向も多い話なので、あの作品が好きな人にもお勧めです。