怪鳥インコのブログ

お勧めラノベ紹介

どっこいラノベ講座 第一回「ハーレムの重要性」

今回はまたラノベ紹介を離れて、ラノベについて語りたいと思います。正確な統計に基づくものではなく私の体感を文章に起こしただけのものなので、この講座に一切の学術的価値は有りません。この講座を通して、ラノベ理論と時間の大切さを学びましょう!

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ラノベは女の子の可愛さが九割なんだろう?」という意見をよく耳にします。確かに本屋のラノベコーナーを眺めてみれば、表紙に映るのは妙齢の女の子ばかり。そう思ってしまうのも仕方がないかもしれません。
しかし、私は声を大にしてその考えを否定します。「九割じゃねぇ、八割くらいだ!」、と。

アニメのみの視聴ではありますが、ラノベ原作の『異世界はスマートフォンとともに』(以下、イセスマ)を例に挙げて説明しましょう。
イセスマにはアニメ版だけで2桁の女性キャラが登場しており、レギュラーメンバー(広義の性奴隷)だけでも五人います。
全く魅力を感じない、これっぽっちもそそられない、ガンギマリ、などの意見も聞きますが、基本的には一般視聴者受けする容姿や性格を誇っています。実際、エルゼとリンゼの抱き枕カバーなども発売されているようです。姉妹丼とはやるじゃねぇか。

さて、それを踏まえた上で「ラノベは女の子が九割論」を考えてみましょう。
この論に従えば、可愛い女の子がたくさん出てくる上にみんなが主人公にベタ惚れなイセスマは、ラノベの最高傑作ということになります。はい矛盾。背理法で一発アウトですね。
「いや、イセスマは最高傑作だろうが!」とおっしゃる方とは是非ともソフトドリンクを飲み交わしたいところですが、一般的にイセスマはクソアニメと言われています。つまり、女の子要素だけ完備していても九割を完備したことにはならないのです。
どころか、最近になればなるほど、実質的にハーレムなラノベはあれど、ハーレムを最終目的としたラノベは減っているように感じます。実質的にハーレムなのに男が一切の行動を起こさないラノベまで増えてきている始末。

では、女の子なんていなくて良いのか?と言うとそういうわけでもありません。
表紙に女の子のいないラノベはほぼ皆無で、逆に表紙に男がいないラノベはたくさんあります。
作中の女性比率も年々上昇し、ストーリー的に必要がなくても一巻でレギュラーヒロインを三人以上出すのがラノベスタンダードとなっております(私がこれまで紹介したラノベは、ルカのおばあさんをヒロインとカウントした場合、全てがこのスタンダードを満たします。逆に、リゼロは意外とこの条件外ですね)。
これらの相反する現象が同時に発生しているのはどういうことか。答えはとても単純です。
最近のラノベ読者は、ハーレムだけでは満足できず、かといってハーレムなしでは手にも取らない。つまり、「ハーレムはラノベの下地であり、あって当たり前のものである」という認識が有るのです!現実では一人として話せる女の子がいないのに!!!

驚異的な世界です。ヒロインが可愛くて多くて主人公がモテるなどということはラノベ創作の目的となり得ず、最早ラノベの最低条件に過ぎないのです。ハーレムの語原であるイスラム宮廷もびっくりでしょう。
こうなるとほぼハーレムが完成しているのに男が行動を起こさないのは、最低条件に過ぎないハーレムの話を大きくしすぎないためとも考えられます。ここにはたくさんの仮説が立てられそうですが(未完成ハーレム十三仮説)、闇が深すぎるので想像するとしてもまたいつか。

ともかく、ラノベにおいてのハーレムの立ち位置というのは、日本人にとっての水のようなものなのです(社会派)。大切なのは分かるけど、あって当たり前だよねって感じ。今回の講座からラノベの、あるいはラノベ読者の凄さを感じていただければ幸いです。
ハーレム以外のラノベの魅力とは何なのか?などは、また次の機会にでも話せればと思います。今回の講座はここまで!お疲れ様でしたー!!!