怪鳥インコのブログ

お勧めラノベ紹介

MONUMENT あるいは自分自身の怪物

「個人的には微妙だった作品」の紹介をしたい気分だったのですが、前回がイレギュラーなやつだったんで今回はお勧めのものを紹介しようかと思います。
とはいえ今回紹介するのはちょっとなんとも言い難いやつなので、好みが分かれるかもですね。『MONUMENT』の紹介です!
*なお、「個人的には微妙だった作品」を紹介する際にはタイトル横に△と置くことにしました。これまで紹介した作品は全て、普通にお勧めのものです!)。

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荒筋を簡単に説明しますと、旧ソ連出身の孤独な少年工作員が一人の天才魔術師を危険から守り抜く任務につく話、となります。
なんか胡散臭い。荒筋から得られるこの感覚は、全編通して健在です。
旧ソ連出身の孤独な少年工作員」はもちろん、「心理学者のジャン・ピアンジェが提唱した理論」・「可能な殺人スキーマ」・「ハングマンゲーム」など、ラノベキャラがいきなり何言い出してんだ感に溢れています。
かと思えば普通にダンジョン攻略し始めたり、スライムと戦ったりするこの作品。一言で言い表すとしたら、「カオス」もしくは「中二病の最終形態」と言うしかありません。

この二語を聞いて、「駄目じゃん」としか思えないのであればこの作品は手に取らない方が良いでしょう。しかしラノベの垣根を越えて好き勝手やってくれるカオスさや、あえて読者を置いていくような正しい中二病の在りかたには魅力的なものがあります。「可能な殺人スキーマ」とか言われて、「なんか分からんけど格好いい!」と思える感性の持ち主であればお勧めです。

他の魅力としては、哲学と魔法を絡めた話など魔法好きにはたまらない流れがあったり、魔法で脳に蛆虫を侵入させたりハエ幼虫症の解説があるなどのブラック要素もあります(期待よりは少なかった)。
また、カオス要素の一つとして、ボトムズ並にスケールがいきなり大きくなる、というのもあります。ネタバレなので具体的には言えませんが、ラストには「そういう話なんだ!」という驚きもしくは笑いがあるので単なるカオスじゃないとだけは言えるでしょう。

なんか今回の紹介はいつにも増して抽象的だなぁってお思いでしょうが、仕方がないのです。何故ならこの作品、あんまり荒筋関係から!荒筋とかストーリー展開とか紹介しても、何も伝わらないんですよね…(;´-`)
あとこれ読んだのが数年前だということもあり、多少記憶が曖昧です。読み返したらもっかい書いたりするかも。
ともかく、めずらしめのラノベが読みたければ、それなりにお勧めです!